黒飛知香先生が日本官能評価学会で「学会優秀発表賞」を受賞

  • 2019.12.19
  • 人間栄養学科

黒飛知香先生が日本官能評価学会で「学会優秀発表賞」を受賞

 日本官能評価学会2019年大会が、11月17日(日)に、東京家政大学にて開催されました。東京家政大学では、食品の官能評価にも積極的に取り組まれています。官能評価とは、人の五感(味、嗅、触、視、聴覚)でモノの品質を客観化する品質、工程管理に必要不可欠な手法です。

 本学会の参加者は、主に食品や香料メーカーなどであるため、官能評価を用いて食品のおいしさに影響する味や香り特性の把握や新しい手法を用いた応用研究などの発表が活発にされています。このたび本学会において、黒飛先生は、「いちごジャムの口腔内における連続的なイチゴ風味変化に及ぼす力学的物性について」と題して発表した内容で「学会優秀発表賞」を受賞されました。  

 食品は人が食べて感じる感覚が重要であるため、官能評価は有用ですが、一方で再現性や精度を問われることが多いことも事実です。また、食品自身の品質特性(物性、香気成分など)については、どうしても機器分析に頼りがちな傾向があり、こちらは実際の人の感覚に合っているかどうかをよく問われます。そこで、今回の発表内容のように官能評価と機器分析(今回は物性評価)を併用することで、お互いの良いところを生かしつつ、人の感覚(官能評価)に対応した特性値を把握することにより口腔内で知覚するときの状態をより詳細に説明することができるようになります。食品研究にとって官能評価と物性評価の併用は重要であり、多くの方が興味をもつ発表として高い評価を得ました。

 今回の受賞を励みに、今後も、様々な分野と連携して食品分野においてより実用的な研究に取り組んでいかれるとのことです。