- 2024.11.08
- 人間福祉学科
これからの福祉とは-これまでの出会いと人生から考える-
「これからの福祉とは-これまでの出会いと人生から考える-」
特定非営利活動法人ブエンカミーノ 代表 吉川望 氏
吉川さんは、若いころバックパッカーで世界旅を経験した後、2011年NPO法人を設立、「共同生活」と「農業」を主とする若者自立支援事業を中心に、安佐北区亀山で様々な活動をされています。
「ブエンカミーノ」とはスペイン語で「良い旅路を」という意味です。吉川さんが体験したサンティアゴ巡礼の旅の体験を象徴するような言葉です。若いころ自身の進むべき道に悩み、旅や多くの人との出会いで得たことが、吉川さんの現在の活動につながっていました。
講話では、人生を航海に例え、航海真っ最中の若者を船、ブエンカミーノは港のひとつであると話されました。港は人生においてひとつではなく、多くあった方が寄港できる場所が増え、大航海が可能になります。
短い原稿にまとめるのは困難なほど中身の濃い講話でした。個人的に印象に残ったことを紹介します。一つは人生80年を1日に例えると、20歳はまだ朝6時、目覚めてもないし半分夢の中、何でもできる、全然これからだよ!と表現されたこと。もう一つは、ある不登校支援で出会った中学生の変化を目の当たりにして、吉川さん自身の魂が震え、それまで灰色だった世界が一気にカラフルになった、と表現されたことです。
私たちは「支援者」としての学びをしていますが、福祉の仕事はどちらが支援されているかわからないほど、こちらがエンパワメントされているからこそ楽しく続けられるのだと、あらためて感じました。福祉の仕事って本当に楽しいの?そんな疑問を一気にクリアにしてくれた講話でした。
「貴方が人生を問うのではない、人生があなたを問うのだ」ヴィクトール・E・フランクルの言葉を、本当の意味で理解できる人生にしたいですね。
特定非営利活動法人ブエンカミーノ 代表 吉川望 氏、ご講話いただきありがとうございました。